今回はこんな疑問を解決する記事を書きました。

円安・円高のメリットは?
為替ヘッジすれば問題ないの??
この疑問を解決する記事を書きました
「最近、ガソリン価格が高くなったなぁ」
「あれ!? 電気代高くなった?」
このように感じている方は少なくないと思います。
実はこの物価高には “円安” が影響しているってご存知でしょうか??
2022年3月から、ドル円は115円から約2ヶ月で130円まで上昇しました。ドル円は暫く横這い状態だったので、急激な上昇だと思っています。

円安って自分に関係あるの??
あります、消費者としては、日本の食料自給率が37%と低いため輸入に頼る食品の価格が上昇します。
そして、原油などのエネルギー輸入価格が上昇するため、配送費、プラスチック製品や電気料金などの原価が上がり、製品価格やサービス価格の上昇となります。
消費意欲も減衰することから、売上高の主セグメントが日本となる企業にとって大打撃となります。

円安は輸入製品に頼る製品の価格上昇を招きます
今回の記事では、『円高・円安のメリットデメリット』と『為替ヘッジ』について解説します。
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円安・円高ってなに?

何を基準に円安と円高となっているのでしょうか?
その答えは“比較する基準日の為替レートと比較”になります。
例えば、昨日1ドル100円である場合に、110円となれば昨日と比べて”円安”と言われ、90円であれば”円高”となります。

上がっているのになぜ”円安”なの?
これは、視点が『円の価値』となるからです。
円の価値がドルと比べてが下がっているから円安と言います。
現在:コーラ 1$=110円
※円の価値が下がった
“円高”と”円安”のメリット・デメリット
円高のメリット

円高のメリットは、なんといっても海外の製品やサービスはもちろん、株式、不動産などを安く買える点にあります。
マクロ的な視点で見ますと、石油や天然ガスなどのエネルギーを安く購入できるため、日本を拠点とする企業の原価を押し下げる事になり、利益を得やすくなります。
円安のメリット

円安のメリットは、輸出企業が海外で稼いだ外貨をより多く円に転換できるという点にあります。
ドル建てで、企業の売り上げが増加していなくとも、円安となると、その分だけ売上が増えることになり、業績にも好影響が出るでしょう。
日本が誇る世界的企業の『トヨタ』はたった1円の円安となるだけで、対ドルで450憶円、対ユーロでは60憶円の利益を押し上げる効果があるといいます。
この他にも、日本に来る外国人観光客による”爆買い”が起きやすくなります。インバウンド需要が大きくなるのも特徴的です。
長期デフレで海外の物価に比べ安くなっているところに、円安が重なり、安さに拍車がかかっている状態となりますので、なおさらです。
個人投資家の視点

円安は個人にとってデメリットが大きくなります。その理由はエネルギー価格の上昇による物価高と、輸入食品の値上げです。

予防策はないの?
このデメリットを予防する方法としては海外資産を築くことです。しかし、この予防方法にも円高局面で資産が目減りしていく欠点があります。
予防策の欠点

具体例をあげると、対米ドルにおける過去30年の平均為替レートは107.98円です。
現在(130円)の為替レートで100万円を一括投資した場合、投資した商品の下落が起こらなくとも、為替が平均回帰するだけで83万円に目減りしてしまいます。
その為替差損は▲16.94%となります。
具体例を参考にすると、少なくても50%の含み損に耐えられる資金で投資する必要があります。
50%という数字については別の記事で解説しています。
投資と為替について

「投資信託で全世界に投資しているし為替は関係ない」
と思っているのは大きな誤解です。
あなたが円で購入していても、実際に支払った『円』が自動的に『ドル』へ両替(ドル転)されて、海外の株を購入しています。
つまり、投資信託で“全世界”や“米国”などの海外へ投資する方は、為替リスクを受けることになります。
為替ヘッジについて

投資信託の商品で為替ヘッジしている商品があります。
為替ヘッジとは、この為替による利益や損失を少なくした商品となります。

私は『為替ヘッジ』付きの投信だから大丈夫♪

『為替ヘッジ』のコストはご存じでしょうか?
確かに為替ヘッジがされていると、投資時より”円高”に振れた時には安心です。
しかし、『為替ヘッジ』には費用が発生している事を忘れないでください。この費用を”ヘッジコスト”といいます。
ヘッジコストを簡単に言うと、為替リスクを緩和する保険料と言い換えることができます。

保険料(ヘッジコスト)はいくらなの?
ヘッジコスト
この保険料は以下の式によって導き出されます。
米国短期金利 - 日本短期金利
※需給により短期金利差以上にコストが拡大することもある。〔1〕
現在のように米国が”利上げ”を行い日本が”低金利を維持”する状況が続けば、日米の金利差が開いていく一方なので、コストは増大してしまいます。
これから、更に日米の金利差が広がれば5%程度のコストになる事も想像できます。

たった5%のインパクトが資産形成に大きな影響を及ぼします。
インデックス投資の名著『敗者のゲーム』を読んだことのある方であれば、直観で分かると思います。
このコストは超長期投資の大敵となります。
利回り:7%
積立期間:20年
積立金額:5万円/月
➡約25,534,306円(112.79%)
利回り:7%➡6%
積立期間:20年
積立金額:5万円/月
➡約22,791,494円(89.93%)
たった1%のコストが生じただけで、約280万の利益が失われます。
つまり、5%の費用は単純計算で1400万円の保険料を支払う事と等しくなります。
〔1〕:為替ヘッジを詳しく知りたい方は、外部リンクとなりますがこちらから確認できます。三井住友アセットマネジメントリンク
まとめ
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