こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

米国株が暴落時に買い向かいたいのだけど、その時は円高?円安?という疑問がある方へ向けて記事を書きました。
以前の米国株暴落時の観点として、“為替リスク” と “米国株の暴落” について解説しました。
米国株が暴落時にUSD/JPYはどうなっているのでしょうか??
過去に起こった出来事が未来も起こるとは言い難いですが、ある程度の基準の一つとなることは確かです。
ドル円の規則性
ドル円レートには、果たして規則性があるのか?
この疑問には、まだ誰も解き明かされていません。
先人達が様々な仮説と検証を繰り返しましたが、ランダムウォーク・モデルの為替予測力を超えるような予測精度の向上したケースがありませんでした。
このことから、円高のタイミングを狙って、ドル転〔1〕を予測し実行することは不可能に近いです。
今回の記事では、不可能なことを推測する記事となります。
しかし、根拠はなくても、過去に『米国株が大暴落の時には円高?円安?』という事を知っていれば、「過去にこういうふうに動いたから、今回も同じように動いたらラッキー」くらいな感覚で、頭の片隅においてください。
〔1〕:円をドルに替える事
過去の為替変動
では、実際に “リーマンショック時” や “コロナショック時” に為替はどう動いたか確認してみましょう。
【チャート】
ロウソク足が “S&P500”
水色が “ドル円”
リーマンショックの為替
リーマンショック時には、2011.10まで円高ドル安が進行しました。

株価が高値を付けた時のドル円が117.38でそこから、リーマン・ブラザーズが破綻前の2008.9.12は107.88とズルズル下がっていきました。
リーマン・ブラザーズが破綻した2008.9.15から12.18までの約3ヶ月で約19%円高に進みました。そこから、株価は2009.3に向けて更に下落していきますが、ドル円は円安に動きました。
一旦は円安になるも、その後2011.10につけた76.1円に向けて円高が進行しました。
コロナショックの為替
コロナショック時にも、一時、円高ドル安が進行しました。

要因はFRBの量的緩和の観測が広がった時です。株価が暴落する前に112ドル円を付けた為替は一気に102ドル円に暴落したのが、僅か2週間のことでした。
しかし、102ドル円を付けてから、またもや2週間程度で111ドル円まで戻しました。
株式との相関はしていません。
(暴落前は相関し暴落後に逆相関になる時もありました)
リーマンショックと同じですが、株価が上昇していってもドル円は円高に進んでいる傾向があります。
リーマンショック時の円高と比べれば、急激に円高にふれた時でも9%程度であり、リーマンショック時のような3ヶ月以上の長期にわたり円高に動きませんでした。
暴落時のまとめ
どちらのチャートを見ても、暴落時に株価の下落を合図に株より先行して、円高が一時進んでいるように見えます。
コロナショックがあった近年では、リーマンショック時よりもアルゴリズムによるHTF取引〔2〕が行われていることから、為替や株価の急激な騰落が起きると考えられています。
コロナショックにおける為替の動きは本当に凄まじく早かったです。1日で、3円も円高に動き、翌日になると下がった3円分が戻りました。
〔2〕:High Frequency Tradingの事で、高頻度取引と言われます。0.001秒単位で取引を数千回行い利益を出す仕組み
- 暴落初期には円高への暴落が起きやすい
- 株価がボトムしてからは、円安に動く
- ある程度回復してから、長期に渡り円高傾向がつづく
為替の対処
先に書いたように、”円高” もしくは “円安” 事前に予測が立つものではありません。そのため、実際に円転〔3〕する際の損失は必要経費として、容認する心が大切です。
タイミングに固執してしまうと、米国株の絶好の買い場が訪れても円安が進行していて、購入できないことがあります。
他の観点からになりますが、”円” のリスク分散として、基軸通貨である “ドル” を所有しておくのも良いと考えております。
〔3〕:ドルを円に替える事
まとめ
投資は不確実性があります。
実際には『米国株の暴落』と『円高』は同時に来ることはないかもしれません。しかし、今回2つの暴落時の為替の動きを確認すると少し近い部分もあります。
しかし、為替は先人が制度が高い予測方法を確立できていない品物となります。為替に固執せず、コツコツとドル転しましょう。
共に学んでいきましょう!それでは、また!!
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