こんな興味がある方のために、記事を書きました。

景気循環の周期が知りたいという方へ向けて記事を書きました。
景気循環の周期として『コンドラチェフの波』が一番有名で、経済学を学んだ方は一度は聞いたことがあるかと思います。
この波の他にも、“チキン” “ジュグラー” “クズネッツ” を合わせて4つの波があります。
今回の記事はこの4つの波の解説と現在の市場について解説します。
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4つの『波』
提唱者の名前を取って、経済の回復期から低迷期までを波線で表したものです。
キチンの波
景気循環の「波」で最短となるのがこの“キチンの波”で約40ヶ月(3.3年)を一周期としています。
この波は企業の在庫に関係しており、スーパーなどの小売店は商品が売れれば、順次仕入れを行いますが、商品が売れなくなると在庫となり仕入れをストップします。仕入れは生産者側の利益となりますので、生産者側は利益が減少し業績が悪くなります。これが様々な市場に影響し景気が悪化していくという考えから提唱されました。
ジュグラーの波
設備投資による経済サイクルの事で、企業が生産力を上げるための設備増強や設備の寿命による更新を行うと、いろいろな需要が増えて景気が良くなります。しかし、更新が一巡すると次の設備更新となるまで暫く期間が必要となり設備による需要が減少します。
これを設備の寿命を約10年として、フランスの経済学者が提唱しました。第二次世界大戦前はこの波が景気循環の代名詞と言われました。
クズネッツの波
建築需要による経済サイクルの事で、”建物の大規模改修” や “新築”が必要になると建築需要と不動産需要は伸びます。約20~30年を一つの周期としています。
コンドラチェフの波
景気循環の「波」で最長となる波がこのコンドラチェフの波です。景気は約20~25年で好景気と不景気が繰り返され、一つの周期を約40〜50年という半世紀で描いているということを、ソ連の経済学者が提唱しました。コンドラチェフの波は『技術革新』の周期となります。具体的には、第一次産業革命では蒸気機関の登場、第二次では軽工業から重工業へ、第三次ではコンピュータの登場、第四次ではIoTとなります。
至近にくる波の循環

このキャプチャーは “日経の本” というサイトから引用させていただきました。こちらによると、2025年にかけて『コンドラチェフの波』(技術革新)と『クズネッツの波』(建設投資)が同時に来ると予想できます。
2025年と言えば、2021年の東京オリンピック閉幕後で、大阪万博が開催予定の年となります。また、団塊の世代と呼ばれる人々が全員75歳以上の後期高齢者となるため、社会保障費の増大も懸念されます。
『波』はあてはまるのか?
これらの”波”についてはあくまで仮説とされているため、実態経済に即しているのかは微妙です。
過去を振り返ると“在庫と生産”を表している『キチンの波』については、経済と連動している事がありました。しかし、近代では連動する事が多いです。
その理由は、IT技術が発達した事により、生産と在庫の管理が高度化した。他にも、体験型サービスの市場が巨大化したため、商品の生産に頼らなくなった事も影響しています。
近代の不況
経済学者の仮説は大筋に機能しているとはいっても、周期が乱れているため、規則性が無く事前に把握する事は出来ません。
昨今で不景気となる時には、ITバブル崩壊、リーマンショックやコロナショックなどの『〇〇ショック』といわれる何らかの心理的不安により一気に不景気となる事が多くなった印象があります。
今後の市場
さらに近代では、過去と比べて中央銀行の金融政策が大胆になっており、自由な市場における景気サイクルが乱れています。
中央銀行の政策が悪い訳ではなく、これまで頻繁かつ極端に景気循環が起きていたサイクルが、平坦かつサイクルの長期化(延命)を促すように実施されるようになりました。
近代の経済の仕組みを表しているのは、レイダリオ氏の動画がまだあっているように感じます。
この動画は良くできており、近代における経済の仕組みについてわかりやすく解説しています。ただ、日本がマネーストック(マネーサプライ)を極端に増やしましたが、消費税増税時期を除くとインフレが一向に起こっていません。
別の記事で、この動画についての解説と、最新の知見を付加して解説しようと考えています。
まとめ
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共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
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