こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

Skewってなに?と疑問を持っている方へ向けて記事を書きました。
以前の記事で、はオプション取引について解説しました、今回はオプションの取引の際に発生する『プレミアム』で重要なボラティリティとSkewについて解説します。
記事が、タメになったと思われたら、“SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
オプションのコスト
前回の記事のおさらいとなります。詳しくは脚注確認下さい。
損失なしで利益のみを狙えるオプション、だたし、オプションには『プレミアム』というコストが必要となります。
このコストを決定する5つの要因〔1〕の中で重要とされるのが、ボラティリティです。
〔1〕: 現在価格、行使価格(未来の価格)満期期限、短期金利、ボラティリティ
Skew
オプションの満期が来た時の “権利行使価格” がどれだけ原資産価格から離れているかを表しいます。つまり、OTM〔2〕のボラティリティを表したものとなります。
簡単に言い換えると、滅多に起こらない事が起きた時のボラティリティを表したものです。
〔2〕:アウト・オブ・ザ・マネー(Out of The Money) 権利行使を行った場合の損益がマイナスの状態
正規分布曲線でSkewを確認
こちらが正規分布曲線となります。
“赤” の範囲に収まる確率が68.27%
“青” の範囲までに収まる確率が95.45%という
確率を表しています。

『Skew』はOTMのボラティリティとなりますので、
左右の端にある “緑”のみの範囲(±2.14%)におけけるボラティリティを表していることになります。
後述しますが、株式投資でも確認される恐怖指数『VIX』はこの正規分布曲線でいうと真ん中あたりのボラティリティを示しています。
- 先物やFXの場合、ATMつまり『真ん中』辺りのコスト安くなり、離れていくに従いコストが高くなります。
- 『真ん中』辺りでデルタ〔3〕が50%と言われますので、最大でもオプションが機能する確率が50%です。
〔3〕:原資産価格の変化に対するプレミアムの変動額のこと。詳しくはこちら
プレミアムとSkew
先の説明にもあったように、オプションのプレミアム(費用)はボラティリティによっても発生コストが変化します。
Skewは発生確率が低いオプションのプレミアム(コスト)を示しているとも言えます。
ツール(Skew “put-call”)
マーケットカメレオン(Market Chameleon)で “インプライドボラティリティ” と “Skew”における『Put-Call』を確認できます。

Green Chart :売り-買い
Red破線 :最新20日平均線
Yellow破線 :最新250日平均線
※数字が大きい上がプット(売り)が多い
- 高値➡オプション買いが多い(売りが少ない)
- 低値➡オプション売りが多い(買いが少ない)
このキャプチャーは “25-Delta Put IV – 25-Delta Call IV” のチャートです。
この25-Deltaは先ほどの正規分布曲線の『緑色』の辺りのことです。
Skewのチャート
“Skew” のチャートは『tradingview』のシンボルに『skew』の入力で表示が出来ます。
チャートを表示させたときに、
ロウソク足 ➡ 折れ線
へ変更したら見やすくなります。
tradingviewの使い方はこちらで解説しています。
チャートを追いかけたら気付きますが、Skewは株と相関があまりみられません。
- 将来の大きな価格変動に備える取引が増えると上昇
- Skewは株に相関しない
Skewの見方(使い方)
Skewは将来のボラティリティを表していますので、VIXが上昇する予兆を知るのにも使われます。
Skewは100を平常の状態としており、ここ10年間は最低でも115を超えていますので、140を超えると市場に警戒感が広まっていると考えられています。
ちなみに2021.6.25にこれまでで最高値となる170.55を記録しました。(1990年以降)
ボラティリティ
ボラティリティには『ヒストリカルボラティリティ』、『インプライドボラティリティ』 の2種類あります。
ヒストリカルボラティリティ
ヒストリカルボラティリティ(HV)過去のデータにもとづいて統計的に算出されます。
オプションの場合は原資産価格の過去の変動価格をもとに算出してます。
インプライドボラティリティ
インプライドボラティリティ(IV)は実際の市場オプション価格をもとに、ブラックショールズ方程式から逆算して求められます。
先の正規分布曲線にも触れましたVIXはATM〔4〕の時のボラティリティを表しています。
VIXは基本的に株と “非相関” の関係となります。
(VIX上がると株が下がる)
これは、上昇より、暴落の方が変動が早いからです。
〔4〕:アット・ザ・マネー(At The Money) 権利行使を行った場合の損益がゼロの状態
『ロング ストラドル』とインプライドボラティリティ
オプションの買い方の一つに、ロング・ストラドルという買い方もあります。
ロング・ストラドルは“Call” と “Put”を同数買建て(Long)する取引を言います。
この取引が増えると、本来反対の動きをするはずのコールとプットの両方が買われるため、両方の価格が上昇する現象が生じます。
インプライドボラティリティは先にも書いたように単体で計測する指標ではありません。
インプライドボラティリティはオプションから逆算で推測されるため、インプライドボラティリティは上昇します。
次回の記事でストラドルについては解説します。
まとめ
そ 共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
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