
世界最大級の医師プラットホームを運営する企業、エムスリー(2413)を分析しました。
2017年に米フォーブス誌による、世界で最も革新的な成長企業ランキングにおいて世界5位に選出された”エムスリー”をご存じでしょうか?
エムスリーはITを駆使して、医療を変革している企業です。
エムスリー(2413)基本データ
医療関係者へ利便性の高いサービスを提供し、医療従事者をリソースとして、製薬会社や医療機器会社などのマーケティング活動も支援から利益を得ています。
社 名 | M3,inc. |
本 社 | 日本 |
ティッカー | 2413 |
セクター | Communications:通信サービス |
創 立 | 2000年 |
上 場 | 2004年(東証1部) |
時価総額(USD) | 44.912Bil(2021.8.27) |
事業内容
インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと
出典:エムスリー ホーム画面より
それがエムスリーの願いであり、事業の目的でもあります。
印象的な事業目的から始まるホーム画面から始まる同社の社名は、『エムスリー』
社名の由来はMedicine(医療)・Media(メディア)・Metamorphosis(変革)の3つの言葉の頭文字からつけらてています。
エムスリーは、米国のドクシミティより10年前にソニーコミュニケーションネットワークの出資により創立した企業で、患者や医療関係者へ利便性の高いサービスを提供し、医療従事者をリソースとして、製薬会社や人材紹介会社から利益を得ています。
5つのセグメント事業
- メディカルプラットフォーム
『m3.com』世界最大級の医師プラットフォーム上で、医師が情報を受け取ったり、調査サービス、医療情報以外のライフサポート情報を提供する等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供している。 - エビデンスソリューション
治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービスを提供しています。 - キャリアソリューション
医療関係者への求職支援サービスのを提供しており、国内だけでも4万人以上の非公開求人があります。 - サイトソリューション
医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開。および、コンシューマ(一般の方)向けの医療相談サービスや「LINEヘルスケア株式会社」において、オンライン医療事業「LINEドクター」を展開している。 - 海外
世界各国に浸透されている既存のサービス企業を買収して、会員数の爆発的な増加を行い、エムスリ―グループ全体での会員数の総計が世界中で約600万人(全世界医師の50%)となる。
世界に広がった、会員数を活かし、グローバルな調査サービスの提供も行っている。
海外事業でも、同じビジネスモデルで事業を展開できるため、事業規模が大きくなってもコストの増加がありません。
米国:医療系ウェブサイト『MDLinx』を運営
欧州:
英国では、医療系ウェブサイト『Doctors.net.uk』でサービスの展開し、フランス、ドイツ、スペイ ンで電子カルテ企業である『Vidal Group』を通して、医薬品情報の提供を行っている。
中国:2013年から中国企業との合弁事業を開始し、登録する医師会員数は300万人超の会員となる。
インド:合弁事業を開始

エムスリーの業績



営業利益率は30%を超える、とても儲かっている会社です。売上高が1,000憶円を超えてもなお、成長率が20%を超えている、
コロナで世界経済が減速した2020年に、投資CFが大きいのは経営者が優秀であることが伺えます。
コロナの影響
世界中で猛威を振るう、新型コロナウィルスの影響から、製薬会社や人材紹介会社などは医療関係者へ直接的な営業(MR)をかけれなくなりました。
そこで、同社が展開するサービス利用の使用を余儀なくされたことを背景に、2021年の売上高成長率は大きく伸長しました。
今後、長期に渡り「withコロナ」で世界経済が動く事。そして、初めて同社が扱うサービスを利用する機会があったことで、利便性と営業効率の上昇が表れていれば、解約率は低水準にとどまりそうです。
ビジネスモデルが同一であることから、新規解約数の増加により、エムスリーの原価費用が低くなり、元々高い利益率がさらに高まります。
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ドクシミティ(DOCS)について分析をしています。
NASDAQ100に組み入れられた、クラウドストライクも分析しています。