こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

米国株へ投資する方法で最も良い商品はなに??という疑問を持っている方へ向けて記事を書きました。
投資信託を保有するだけで貰えるマイレージや、クレカ積立投資で行うポイント付与を加味して、総合的にコストが最安の一択を検証しました。
この記事が、米国投資の“ETF” or “投資信託” どちらが優れているか現時点での解答となれば幸いです。
記事が、タメになったと思われたら、SNSやリンクで紹介して頂けると今後の励みになります。
比較商品の選択
米国の代表的な指数は、『S&P500』〔1〕『CRSP USトータル・マーケット・インデックス』(以下”全米指数”)〔2〕この二つがあります。この指数に連動する金融商品で選定します。
選定基準は、第一に時価総額が一定水準以上であること。トラッキングエラーが小さいこと。経費率が小さい商品であること。
この三点から、優れた銘柄を選抜しました。
〔1〕:米国企業の大型株である、約500銘柄の時価総額加重平均法で算出された指数
〔2〕:米国企業の小型~大型株まで、約3,800銘柄の時価総額加重平均法で算出された指数
ETFの選抜
- VOO(S&P500)
時価総額 約 $250 Bil(2021.10現在) - VTI(全米指数)
時価総額 約 $260 Bil(2021.10現在)
国内ETFの選抜
※国内ETFは時価総額が小さいから注意が必要です。また、為替ヘッジ有はコストが多くかかります。そのため、運用効率が悪くなる傾向があります。
- 1655(S&P500)
時価総額 約390憶円(2021.10現在) - 2521(S&P500)
時価総額 約500憶円(2021.10現在)
※為替ヘッジ有
投資信託の選抜
商品を取り扱う会社により、限定されているので、3つを選抜しました。
- eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500)
(以下 Slim SP500)
時価総額 約6611憶円(2021.10現在) - 楽天・全米株式インデックス・ファンド(全米指数)
(以下 楽天VTI)
時価総額 約3676憶円(2021.10現在)
※取扱機関:楽天・マネックス証券 - SBI・V・S&P500 (S&P500)
(以下 SBI SP500)
時価総額 約3300憶円(2021.10現在)
※取扱機関:SBI証券
比較結果
米国の代表的な指数は、『S&P500』〔1〕『CRSP USトータル・マーケット・インデックス』(以下”全米指数”)〔2〕この二つがあります。構成銘柄を企業を確認すると、Top10が一緒な事や全米指数も時価総額加重平均法であることから、大型株のパフォーマンスに依存する傾向があります。
以上のことから、どちらも同じ指数として考えて最適な一択を選択します。
配当金について
ETFと投資信託では、配当にかかる税額が大きく異なります。そのため、配当金について定義する必要があります。
- 『S&P500』
VOOの1.84%(10年平均値) - 『全米指数』
VTIの2.05%(10年平均値)
信託手数料(経費率)比較
投資対象 | VOO | VTI | 1655 | 2521 | Slim SP500 | SBI SP500 | 楽天VTI |
種別 | ETF | ETF | 国内ETF | 国内ETF | 投資信託 | 投資信託 | 投資信託 |
信託報酬 (経費率) |
0.03% | 0.03% | 0.08% | 0.15% | 0.12% (隠れ込) |
0.11% (隠れ込) |
0.19% (隠れ込) |
分配金コスト (配当金) |
約0.520%〔3〕 | 0.580%〔4〕 | 約0.37%〔5〕 | 約0.37%〔5〕 | 0.184% | 0.184% | 0.205% |
外国 税額控除〔6〕 |
約0.14%(100%) 約0.07%(50%) |
約0.16%(100%) 約0.08%(50%) |
– | – | – | – | – |
貸株 | 0.01% | 0.01% | 0.1% | 0.1% | ‐ | ‐ |
‐
|
投信point〔7〕 (楽天) |
– | – | – | – | – |
|
|
投信point〔8〕 (SBI) |
– | – | – | – | 0.0374% | 0.0242% | – |
投信point〔9〕 (マネックス) |
– | – | – | – | 0.03% | ‐ | 0.03% |
total (外国税 額控除分) |
約0.378~ 約0.448%〔11〕 |
約0.421~ 約0.500%〔11〕 |
約0.354% | 約0.424% | 0.2666~ 0.3025% |
0.2698% | 0.321~ 0.371% |
〔3〕:VOOの10年平均 1.84% ✖ 28.28%
〔4〕:VTIの10年平均 2.05% ✖ 28.28%
〔5〕:1.84% ✖ 20.315%
〔6〕:確定申告で申請する必要があり、所得額により控除される額が違うため、殆どの方が100%の控除は見込めない。
〔7〕:「ハッピープログラム」に登録が必要。商品により付与ポイントが異なり、10万円ごとに付与されます。
〔8〕:「投信マイレージサービス」商品により付与ポイントが異なりTポイントが付与されます。
〔9〕:「投信保有ポイントプログラム」商品により0.08%、0.03%と付与ポイントが異なります。
〔10〕:2022.4からポイント付与方法が改悪されました。簡単に伝えるとポイントは初めての1回のみとなります。
(詳しくはこちら)
〔11〕:外国税額控除額が50%適用~100%適用の値を表示しています。
楽天証券
SBI証券
マネックス証券
算出した経費率はあくまで、ETFと投資信託どちらにおいても、課税前の配当金額が同じ前提条件の上での計算結果となります。
以外にも、ETFよりも投信の方がコストが低くなりました。
投信では「SBI SP500」か「Slim SP500」であれば、投信ポイントが付与されない場合においてもETFより経費率が低い結果となり、驚愕しました。
<その他費用とメリット>
投資対象 | VOO | VTI | 1655 | 2521 | Slim SP500 | SBI SP500 | 楽天VTI |
為替コスト | 0.04円〔15〕 | 0.04円〔15〕 | – | – | – | – | – |
購入コスト | 0% | 0% | 0%〔12〕 | 0%〔12〕 | 0% | 0% | 0% |
売却コスト | 0.495% | 0.495% | 0%〔12〕 | 0%〔12〕 | 0% | 0% | 0% |
クレカポイント 楽天〔13〕 |
– | – | – | 1%〔13〕 | ‐ | 1%〔13〕 | |
クレカポイント SBI〔14〕 |
– | – | – | – | – | 0.5%〔14〕 | ‐ |
〔12〕:1日100万円が上限でかつ、証券会社毎のプランの変更が必要。別の記事に記載関連記事の(購入手数料”無料”の米国ETF銘柄まとめ)参照ください。
〔13〕:毎月5万円を上限に、「楽天カード」のみ支払いに対応し、クレカポイントで1%付与される
〔14〕:毎月5万円を上限に、「三井住友Visaカード」のみ支払いに対応し、クレカポイントで0.5%付与される。現在キャンペーン中で3%付与される(2021.12.10まで)
〔15〕:SBIネット銀行+SBI証券での “ドル転” “円転” が最安となり、1ドルあたり4銭になります。(証券会社での “ドル転” 時には25銭かかります)
年間60万円の上限はありますが、現在クレジットカードで投信を購入するとクレカポイントが付与されます。
夫婦であれば年間120万円、月に10万円ほどありますので、殆どの方には十分だと思います。
懸念事項
資産形成は長期に渡り継続して行うものなので、投資環境が変わるなど、懸念事項もあります。
- 政策による環境変化
➡配当金への増税
➡外国税額控除の廃止 - 証券会社の制度改悪
➡投資信託保有ポイントの改悪
➡クレカポイントの廃止
(2022年4月から楽天証券でポイント改悪)
比較結果(最安の1択)
“SBI証券” で購入する『Slim SP500』が経費率が一番安くなりました。
『Slim SP500』 の懸念事項としては、SBI証券の制度改悪による、ポイント還元率の低下が起きる可能性があります。
購入口数
ETFの場合3~5万円最低購入資金が掛かります。投資信託の場合は100円から1円単位で購入できるため、配当金再投資の効率が良くなります。
次回考察案件
その他のメリットとして、“楽天クレカ” か “三井住友Visa” で投資信託を購入した場合に1%のポイントが付与されます。
このポイントは保有する投資信託額に付与されるわけではなく、購入額に対して付与されます。そのため、“SBI証券” と “楽天証券” でのポイント差がどの程度影響されるか計算する必要があります。
来年の『積立NISA』などで積立で投資信託を計画している方にとって、知っておきたい情報かと思いますので、次回算出して記事に載せます。
まとめ
共に学んでいきましょう!それでは、また!!
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