こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

ダリオ氏が個人投資家に勧める「黄金のポートフォリオ」の日本人版ってないの?という疑問がある方のために記事を書きました。
世界一有名ヘッジファンドを創設したレイ・ダリオ氏はご存じでしょうか?
レイ・ダリオ氏は個人投資家向けに、「黄金のポートフォリオ」として、アセットアロケーションを紹介しています。
この、「黄金のポートフォリオ」はリーマンショック時でさえも+3.2%も上昇した実績を誇る、”暴落耐性型ポートフォリオ”となります。
「レイ・ダリオの黄金のポートフォリオ」について

このポートフォリオは、個人投資の弱点である暴落時に狼狽売りを防ぐのに十分な役目をはたしてくれます。
しかし、このポートフォリオは“アメリカの投資家”向けに紹介されました。では、日本の投資家向けに(和製)「黄金のポートフォリオ」は無いのか?という疑問を解消するために記事を書きます。
この記事は、
1.(和製)黄金のポートフォリオについて
2.パフォーマンスに期待できるのか?
3.投資方法の選択肢
以上3つに分けて解説します。
(和製)黄金のポートフォリオについて
日本の投資家向けに「黄金のポートフォリオ」は無いのかという疑問は『世界のエリート投資家は何を考えているのか』という本が解決してくれます。
書籍の中で、経済評論家である”山崎 元”さんが日本版オールシーズンズ・ポートフォリオと銘打って紹介しています。
それがこちらになります。
国内株式 15%
外国株式(先進国)ヘッジ無し 5%
外国株式(先進国)ヘッジ付き 10%
ヘッジ付き外国債券 15%
長期国債 20%
個人向け国債(変動10年) 20%
金(ETF) 10%
J-REIT 5%
ダリオ氏の4つのシーズンに山崎氏のポートフォリオをわけるとこんな感じです。
シーズン | 上昇しやすい金融商品 |
インフレ 期 | 金、Jリート、日本株式、外国株式 |
デフレ 期 | 長期日本国債、外国債(ヘッジ) |
経済成長 期 | 日本株式、外国株式、外国株式(ヘッジ)、国債(変動10) |
経済停滞 期 | 長期日本国債、国債(変動10)、外国債(ヘッジ) |

本家の黄金のポートフォリオと比較
本家 | 日本投資家用 |
株式(30%) | 先進国株式(5%)先進国株式ヘッジ(10%)日本株(15%) |
中期債券(15%) | 外国債券ヘッジ(15%) |
長期債券(40%) | 長期日本国債(20%)、国債(変動10)(20%) |
金(7.5%) | 金(10%) |
商品(7.5%) | J-RERT(5%) |
商品を不動産と置き換えているのは、インフレ対策としてだとし、他に目につくポイントはヘッジをかけたアセットが大きい(1/4)という所です。
パフォーマンスに期待できるのか
山崎氏のポートフォリオでは、長期に渡り金利が『0』の日本において、ポートフォリオの40%を占める債権は収益を生まないと考えて良いでしょう。
すると残ったのが、”外国債”、”株式”と”リート”この3つを合わせて、50%の組み入れとなります。このアセットの期待リターンは2~3%となります。
一方、リスクは5~8%程度と推測できます。この数字から、リスクリワードが悪いという事が判明してしまいます。
日本の場合、2008年から長期にわたる低金利政策が行われ、現在に至るまでに『ゼロ金利政策』や2016年からの『マイナス金利』も実行されてしまいました。
この、日銀による金融政策金利が上昇しない限り、債権の利回りは上昇しないため、日本版のポートフォリオは冬の季節が長く続きます。
投資方法の選択肢
山崎氏のポートフォリオは為替リスクを配慮して考案されたポートフォリオになっております。しかし、私見となりますが、為替ヘッジはいらないと思っております。
理由は
1.日本円だけ持つのは、却ってリスクがある
2.ヘッジ”有り”より ヘッジ”無し”の方が運用成績が優れている
と考えているからです。
2番については後日記事に記載しますが、1番の考えからいくと、そもそも日本版のPFを選択する事自体がリスクとなります。
本家と日本版どっちが良いか聞かれたら、私の考えでは本家の”黄金のポートフォリオ”をオススメしたいです。為替のヘッジについては外貨の積立購入でリスク分散させます。
まとめ
- 日本版PFには”商品”の代わりに”J-REAT”が組み入れられている
- 日本版PFはリスクリワードが悪い
- 私見ではヘッジ商品はいらない。本家”黄金のポートフォリオ”でよい
それでは、また!!
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