こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

石油の売り時はいつなの?という疑問がある方へ向けて記事を書きました。
ウクライナ戦争が始まり原油が高騰しています。世界原油の市場は“北米” “欧州” “アジア” 3つのエリアに分かれており、北米は”WTI”、欧州は”北海ブレント”、アジアは”ドバイ原油”、”オマーン原油”があります。
ちなみに、ロシアが属しているのは北海ブレントオイルとなります。この北海ブレント価格に引っ張られるようにWTIの価格も上昇しています。今回の記事は、今後の原油価格について予想します。
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石油上昇の要因
今回の石油価格上昇の主たる要因は”ウクライナ戦争”となります。この戦争が起こり、エネルギー大輸出国であるロシアへの経済制裁として、SWIFTから排除されました。
国際金融ネットワークであるSWIFTから排除されるという事は、ロシアから輸入した原油に対してお金を送金できない事ということになり、ロシアとの”貿易”や”ビジネス”が出来ない事を意味します。
また、SWIFTから除外された影響はロシア通貨の”ルーブル”安を招きます。仮にSWIFT以外の別のネットワークであるCIPS〔1〕で送金を試みても、自国の通貨が安いために貿易が出来ないに等しくなります。
〔1〕:Cross-Border Inter-Bank Payments Systemの頭文字で2015年にできた中国の人民元における国際銀行間決済システムです。
政府の対応
石油価格が上昇すると、全ての商品の価格上昇することとなります。そのため、政府がこのまま指を加えて価格推移を見守るだけではありません。
今日、世界ではESG〔2〕へ動いていましたが、このような戦争と言う特殊な事象が起きている時には、原油の増産に舵を切りだしました。
具体的には、石油などのエネルギーに課している税負担を軽減する措置が世界各国で行われております。
過去の値動き
“石油”や“天然ガス”は季節により価格が変動します。その理由は、暖房器具の燃料で使われているからです。
過去の3月にはどのような動きだったか、至近6年の値動きを表へ抜粋しました。
調整期間 | 変動幅 | |
2016 | 3.21~4.5 | ▲15.7% |
2017 | 3.1~3.14 | ▲11.6% |
2018 | 3.26~4.9 | ▲6.02% |
2019 | なし | |
2020 | コロナショック | |
2021 | 3.12~3.23 | ▲13.6% |
2019年には3月の原油価格後退局面はありませんでした。その理由はいくつか考えられていますが、理由の一つに資源国であるイランと米国が緊迫した状況となり、4月には原油輸入禁止の経済制裁が、科せられる4月20日頃までWTI価格が上昇ました。
2020年にはコロナショックで経済後退観測から3月2日からの2ヶ月間で▲180.5%と原油が一気に暴落しました。
その他の年をみると、3月に価格が下落する場面があったことは確かなので、一般的には3月~4月にかけて調整する可能性が高いです。
まとめ
戦争はいつか集結しますし、仮に長期化するとしても、一定で落ち着くはずです。なぜなら現在の投機筋の取引高減って来ると想定できるからです。また、政府は税収を下げても石油負担を軽減しています。これは、ロシアがピストルを置いたら、直ちに制裁解除する可能性が高い事を示唆しているのではないでしょうか?過去の3月の値動きからも、エネルギーへの投資は段階的に縮小する検討の余地がありそうです。
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共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
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