インドは少子高齢化を迎える中国を抜き去る勢いを見せています。日本の証券会社でも投資が可能な通信サービスセクター(Communications)であるエロスSTX(ESGC)を分析してみました。
エロスSTX(ESGC)基本データ
社 名 | Eros STX Global Corporation. |
本 社 | アメリカ カルフォルニア州 |
ティッカー | ESGC(NYSE) |
セクター | Communications(業種:Services) |
創 業 | 2006年 |
上 場 | 2012年(NYSE) ※旧ティッカー:EROS時にNYSEにおいて上場 |
時価総額(USD) | 568.397 Mil(2021.7.5) |
事業内容
エロスSTXグローバルは、インド最大のサブスクリプション式の動画配信サービスや映画製作を手掛ける『エロス』と 米国映画製作会社であるSTXが2020年7月に合併した会社です。
エロス・インターナショナルとSTXエンターテインメントは2020年7月末に合併し、エロスSTX(ティッカー:ESGC)という社名となりました。
もともと、エロスはインド(ムンバイ)の大手映画テレビ番組制作会社で、インド最大級の有料動画配信サービスの1つも運営しています。(南アジア主要のOTTプレイヤー)
一方、STXはアメリカ(カルフォルニア州)にある会社で、国際的なエンターテインメント企業であり、「アイリッシュマン」「ハスラーズ」などの映画を作成しています。
この2つの企業が合併したことで、150ヶ国以上に展開する”エンターテインメント”大企業が誕生しました。
ErosSTXは”南アジア”と”中国”そして”アメリカ”の数ある市場でコンテンツの配信を行えます。
また、OTTプラットフォーム『Eros Now』を所有しており、ヒンディー語と地域の言語で12,000を超える映画の権利を持ち、2021年3月31日で2億2,400万人の登録ユーザーと3,990万人の有料加入者がいます。
over the topの頭文字でOTTとしています。OTTは従来のインフラに頼らない、または従来のインフラを飛び越えたという意味で用いられ、インターネットによるコンテンツ配信を意味しています。
Eros Nowについて
エロスSTXで今後ますます注目されるのがEros Nowです。
Eros Nowには、予告編、オリジナルの短い独占インタビュー、マーケティングショーツなど、合計4,400を超える短い形式の豊富なライブラリもあります。
現在までに、Eros Nowは、ヒンディー語、英語、タミル語、ベンガル語、マラーティー語、グジャラート語、マラヤーラム語、テルグ語、パンジャブ語を含む9つの異なる言語で180本以上の映画を上映することに成功しています。
さしずめ、インド版の”Neflix“と言えます。
Eros Nowの視聴地域はインドが2/3を占めており、その63%が映画でした。
総視聴時間の内、Eros Nowオリジナルシリーズの映画は9%に相当しています。
今後はインドのOTT市場でリーダー的地位を強化するために、2021年度中に8つのインド言語で合計46のオリジナルシリーズと映画のプレミアをリリースする予定としています。
セグメント構成 |
収 入 (百万ドル) |
比 率 |
Digital and other ancillary (デジタルコンテンツ配信) |
138 | 88.6% |
Theatrical (劇場) |
11 | 6.8% |
Satellite content licensing (サテライト コンテンツ ライセンス) |
7 |
4.6% |
出典:マネックス証券の銘柄スカウターよりデータ加工
エロスSTXの業績

Netflixとの競争
エロスSTXはコロナの影響が大きく、営業利益率の減少が大きく表れています。
2021年3月31日には2億2,400万人の内、新規有料加入者は1,060万人、年間成長率は36.2%となりました。
Netflixはアジアへも進出してきている。新規加入者数増加は一年で900万弱となり、特にインドへの投資強化を行い、ヒンディー語に対応させました。
今後、Netflixとの競争が激化していくのが予想できるため、業績の伸長に楽観視は出来ない状況になりそうです。
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