中国株に興味がある方のために、記事を書きました。

暴落中の中国株IT関連企業に投資したいという方のために記事を書きました。
最近、割安になっている中国株に投資妙味を感じている”ぜんきち”です。
CWEBのような2倍のレバレッジをかけて投機するのではなく、コアの一部として中国株をポートフォリオに組み入れようとしたときに、ハイテク銘柄は避けられません。
そこで、今回はレバレッジをかけず成長が期待できる中国の民間企業だけへ投資できる“CXSE”を紹介します。
中国株への期待と懸念
中国は急速に経済が発達しているため、法的、政治的にも先進国とズレていることがあります。これは過去の日本もそうでした。
政治的なリスク
何と言っても、政府の力が非常に強い事が、リスクとなります。中国は事実上の一党制となり、その一党(共産党)が法律より上に位置するため、権力は相当なものです。
近年で中国のカントリーリスクが顕著に表れているのが、IT業界の独禁法違反や教育業界の非営利化です。
教育業界は政府による政策で、株が最高値より90%以上も暴落してしまいました。
アメリカとの対立
トランプ政権時に対立が激化し、これまでの”品質”や”価格”で差別化する商売方法が通用しなくなりました。
たとえば、中国の通信機器企業「ファーウェイ」に対して米国製の部品として供給禁止となりました。
では、”バイデン政権”になって変わったのかと言うと、中国へは「より厳しく」なりました。
具体的に言うと、中国を最も重大な競争相手としており、重要部品のサプライチェーンを見直す大統領令に署名しました。バイデン政権になっても経済のデカップリングにより意欲的になっています。また、中国によるウイグル人への弾圧を強く批判し、「人権や環境」へも中国批判を強めています。
「分断」と略されます。カップルは2つを繋ぐ意味がありますが、その反対です。ここでは、中国とアメリカ経済の分断となります。
中国経済への期待
中国に対するリスクが大きいから、投資は無理かというとそうではありません。GDPの大きさで感じるように、世界経済で中国のプレゼンスは年々大きくなっています。
今後、中国の影響力は増していき、もし仮にアメリカから中国に覇権国が変わったとします。すると、基軸通貨が「ドル」から「元」に取って変わるなど、世界のルールが中国有利な形に大きく変化します。
レイ・ダリオ氏は覇権国の交代は時間の問題だと言っています。
覇権国の交代時に、中国経済に投資をしていないのは機会損失が大きいと言えます。
“CXSE”とは
CXSE(2021.9.2) |
|
運用会社 | WisdomTree社(ウィズダムツリー社) |
ベンチマーク | WisdomTree China exState-Owned Enterprises Index |
設定日 | 2012年9月19日 |
分類 | 新興国株式型 |
配当金 | あり $0.25(1.74%) |
取引通貨 | USドル |
資産総額 | $1.019Bil(1120.9億円 110ドル/円) |
信託報酬 | 0.32% |
構成銘柄数 | 171 |
CXSEの大きな特徴は国有企業(中国政府の保有比率20%以上)を構成銘柄から除いています。

国有企業の場合、政府(共産主義)の意向に左右されやすいため、企業利益の獲得より全中華民の利益を優先する傾向が強くなります。しかし、CXSEは高成長が期待できる”民間”企業のみに限り投資を行います。
経費率は、0.32%とアメリカ指数投資と比べると少し高く感じますが、”新興国株”で考えるとかなり安い方です(後述で類似銘柄比較します)。そして、出来高は 1 Bilを超えていますので、流動性の心配も不要です。
世界最大のヘッジファンドを創立したレイ・ダリオ氏も中国へ投資する比率が多く、ブラックロック社も 「株式も債券も世界第二位の市場なので、もっとポートフォリオに組み入れられるべきだ」と投資チーフが語っています。
CXSE構成銘柄
出典:Bloomberg(2021.9.3)データより
構成銘柄 | Ticker | 比率 |
Tencent(テンセント) | 700 | 12.12% |
Alibaba(アリババ) | 9988 | 6.54% |
Ping An Insurance(ピンアン・インシュアランス) | 2318 | 4.78% |
Meituan(ビダン) | 3690 | 5.31% |
JD.com | 9618 | 3.60% |
WuXi Biologics(ウーシー) | 2269 | 2.68% |
Baidu(バイドゥ) | 9888 | 2.49% |
NetEase(ネットイース) | NTES | 2.39% |
CATL | 300750 | 2.35% |
Nio(ニオ) | NIO | 2.28% |
構成銘柄の中で10%を超えているのは1社のみで、それ以外の銘柄は10%未満となっており、全171銘柄(2021.9.2)で構成されるため分散は十分です。
類似ETFとの比較
出典:Bloomberg(2021.9.2)データより
ティッカー | 種類 | 資産額 | 出来高 |
FXI | 中国大型株ETF | $4.983 Bil | 16,801,952 |
MCHI | MSCIチャイナ | $6.273 Bil | 2,611,649 |
CQQQ | FTSEチャイナ(中国版QQQ) | $1.568 Bil | 258,805 |
CXSE | ウィズダムツリー中国 | $1.032 Bil | 145,224 |
FXIは中国の銀行、通信、保険などの大型株の比率が高いETFで、CQQQは中国の情報技術の銘柄が多いため、中国のQQQと言われております。
出典:Bloomberg(2021.9.2)データより
ティッカー | 経費率 | 配当利回り | 1年リターン | 3年リターン | 5年リターン |
FXI | 0.74% | 0.73% | -11.51% | 1.79% | 4.86% |
MCHI | 0.59% | 0.49% | -13.64% | 7.23% | 10.02% |
CQQQ | 0.70% | 0.54% | -12.85% | 14.12% | 13.89% |
CXSE | 0.32% | 1.76% | -14.78% | 16.69% | 19.26% |
CXSEはeコマースの割合が多く、株価の伸び率が一番高いです。そして何と言っても経費率が一番低いため、長期保有に向いています。
CXSEの将来
現在、米国に上昇する中国企業に対して、監査を拒んではいけないというルールを科しています。このルールにより、米国に上昇している中国企業は資本金の源が経たれる可能性はあります。
しかし、同ETFでは、米国上昇の株式を保有しておらず、直接的に香港市場などから株式を取得しているため、ETFの早期償還される可能性は低いです。
もし仮に、CXSEが終了する場面としたら、”米国と一戦交える時”くらいだと思います。核保有国 vs 米国 で武力による開戦ではなく、経済制裁を科すような事があれば、ETFの早期償還は有り得ます。
まとめ
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