こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

リスク許容度を考えて、債権の比率を高めたいと考えている方へ向けて記事を書きました。
2022.3からFRBの利上げが開始されました。これを受けて、米国債券の利回りが上昇し、一時、米国債10年利回りは2.48%(2022.3.25)まで上昇しました。
2%の利回りを超えてくると、投資マネーが債券へ流れていくと言われています。今回は、今後の債券市場へ投資マネーが流入する理由と、投資妙味が出てきたETFについて解説します。
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検討すべき債券
前回の記事で、債券買い水準に来ている事について解説しました。それでは、どの債券を組み入れればよいのか、ETFを具体的に上げたいと思います。
- 70歳以降の投資➡ 投資信託で元本払戻配当享受
- その他の方➡ 米国ETFを検討
(暴落に備えたPFを検討している方など)
債券ETF
債券を選ぶ時に、重要な要素は3つあります。
この三点を満たした国は米国となります。(日本の場合は長きにわたる超低金利が行われており、金利を上げると変動金利を採用している多数の住宅取得者の住居が無くなる可能性が高く「3」があてはまりません。)
米国債券一部
【代表的な米国債券】(ETF.comデータ加工 2022.3末)
期間 | ティッカー | 銘柄数 | 経費率 | 利回り | 配当月 | 特徴 |
長期 | TLT | 35 | 0.15% | 2.13% | 毎月 |
価格変動が大きく株式に近い値動き
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中期 | IEF | 14 | 0.15% | 1.76% | 毎月 | 7~10年の米国債券 |
総合 | BND | 9,432 | 0.035% | 2.20% | 毎月 |
中期債権と同等に考えて良い債券
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総合 | SPAB | 6,559 | 0.03% | 2.13% | 毎月 | 〃 |
総合 | AGG | 9,982 | 0.03% | 2.13% | 毎月 | 〃 |
短期 | SHY | 71 | 0.15% | 1.11% | 毎月 |
価格変動が小さい債券でFRBの政策金利動向が直接影響
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【その他債券】
ティッカー | 銘柄数 | 経費率 | 利回り | 配当月 | 特徴 |
TMF | ー | 0.95% | 0.20% |
TLT3倍のレバレッジ債券
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TMV | - | 0.95% | - |
TLT3倍の▲レバレッジ債券
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HYD | 1,790 | 0.35% | 4.20% | 毎月 |
格付けBBB以下のリスクが高い地方債
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HYG | 1,340 | 0.48% | 5.34% | 毎月 |
格付けBBB以下のリスクが高い社債
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高配当ETFより長期米国債

リスクを冒さずともインカムあり
高配当と言えば、約15年前からある「VYM」というETFがリーマンショックを乗り越えた事もあり、信頼度が高いです。今では、VYMの配当利回りは2.73%〔1〕となります。
〔1〕:TTMで配当金$3.1に対して、株価が$112.48。
【高配当ETF一覧】(ETF.comデータ加工 2022.3末)
ティッカー | 銘柄数 | 経費率 | 利回り | 資産額 |
VYM | 409 | 0.06% | 2.73% | $45.6 Bil |
HYD | 77 | 0.08% | 4.20% | $9.0 Bil |
SPYD | 80 | 0.07% | 3.54% | $6.6 Bil |
資産額が頭一つ大きい『VYM』を、配当を貰う「核」として考えている場合、株式と比べてリスクが小さい“総合債券”と比べて、その差0.53%しかありません。これから債券の利回りが高くなることを考えると、配当利回りだけを考えると投資に魅力が感じられません。
1年という期間でみると、株式は債権の2倍の変動がありますから、配当という『インカムゲイン』だけを狙う方には残念ながら、そのリスクに見合ったインカムが見込めません。
この傾向は、今後にも強く表れていきます。その根拠は前回に利上げが行われていた2018年の年末にはBNDの利回りは3%を超えています。それが答えです。
VYMの強み
当然、VYMへ投資する理由ではキャピタルゲインも狙えるし、増配も期待が出来ることもありますが、この記事には考慮していません。
債券への投資

今後、FOMC毎の政策金利上昇が既定路線である事や、FOMCメンバーによる“タカ派”寄りのアナウンスにより、政策金利よりも先行して利回りが急激に上がっています。
債券利回りは米2年債2.33%、米5年債2.46%、米10年債2.34%、米30年債2.45%となっています。これは、2022.3月のFOMC後には2022年中に2%まで金利を上昇させる意向がでましたので、市場では政策金利以上の利上げを織り込んでいると考えられます。
債券価格が下落すると、利回りは上昇します。現在は既に未来の利回りに近づいていると見えるため、債券価格は長期的に下落傾向が疑いようがありませんが、短期的に見ると過熱感から若干の上昇があると見えます。
投機性の高い債券
短期的に上がる可能性が高いからと言っても、債券で短期投資となると、価格の変動率の少なさからキャピタルゲインに期待出来ません。仮に、先述した債券3倍ブルである『TMF』をタイミングよく売買できたとしても再現性が少ないため、万人にオススメできません。
再現性が高い方法としては、リセッションが1年から1年半後に来る想定している方であれば、暴落耐性の強いポートフォリオとして、『債券』を組み入れるのも一案です。
レバレッジが掛かっていない債券でもオススメしにくい物があります。それは、投資適格以下のジャンク社債を扱う債券『HYG』です。こちらは株と相関性が強いため、債券へ投資する意味合いを考えると疑問が生じます。
毎月分配金を目的としての投資では『PFF』についての投資を考えるのも一案です。
オススメの債権
債券へ投資を行うには、『ある程度のインカムゲインが見込め、変動が少ない資産』である事が必要なので、中期か総合債券となります。
2022.4.1から“楽天証券”、“SBI証券”で買付手数料が無料になった『AGG』がオススメとなります。
リセッションを想定している方であれば、1~2年を目安にAGGを購入するのも一案となります。
まとめ
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共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
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