こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

今、市場に嵐が来ている!何がどうなっているか分からず不安だ!という方へ向けて記事を書きました。
11月下旬に新型コロナウィルス感染の変異株『オミクロン株』のニュースが世界に駆け巡り、これを受けて、株式市場やコモディティも一気に “リスクオフ” となりました。
これまでは、3Qの好決算を受けて、クリスマスシーズンが含まれる4Qは好決算が一般的なため、マーケットは強気でしたが、変異株の登場で一気に “リスクオフ” に切り替わりました。
今回は、企業の業績と米国経済の現状を確認して一旦、心の整理を行うために記事を書きました。
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米国経済
3Qの決算は好調でした。米国のGDPの内訳で70%が個人消費となります。米国全体の収益を予想する上で小売りの動向は最重要となります。

このキャプチャーは45年間における月々の平均リターンを表しています。これから始まる12月・1月は1年の内で株式市場が強い時期となります。
例年、クリスマスシーズンは企業業績が好調で、“Xmasラリー” “サンタクロースラリー”と言ったアノマリーも語られています。
これからの相場は12月中旬辺りから、強気に転換しそうです。
コロナウィルスの影響
2020年の春にコロナウィルスによるロックダウンが行われた時に、サービス消費が8.55兆ドルあったものが、6.8兆ドルに減少しました。減少幅は1.75兆ドルと20%の激減となりました。
しかし、個人の消費は4.8兆ドルから4.18兆ドルと0.6兆ドルの減少にとどまりました。その後、消費は急速に伸び、2021年3月には5.8兆ドルと1兆ドルの買われ過ぎが起きました。
一方、サービス消費は8.4兆ドルと、まだ戻りきっていません。今回のオミクロン株で外出制限されてしまうと、旅行に行きたい鬱憤が更に高まります。その鬱憤を晴らすように、需要が爆発した時には旅行関連企業の業績は絶好調になりそうです。


企業の業績
3Qの決算では、EPSで81%、売上高では75%の企業がコンセンサス予想を上回る『良い決算』となりました。この結果は過去5年平均を上回る好決算でした。

- Above(緑):予想より上
- In-Line(黄):予想通り
- Below(赤):予想より下
こちらのキャプチャーはFACTSETから引用したものです。(3Qで89%の企業決算のまとめです)
左から順に、セクター毎に予想を上回る決算を出した企業の数で記載されています。
現在の市場
先日、アメリカでオミクロン株が発見され、株価が一段と下げました。中でも、航空株などの旅行関連株や原油も一段と下げました。
原油については、OPECプラスの会合では、世界各国の石油備蓄放出でロシアとサウジの画策により、減産すると懸念されてましたが、『増産計画維持』の表明がありました。これにより、1月についても一日あたり40万バレルの増産が維持され、ホッと一安心できます。
しかし、オミクロン株の登場で、解消される見込みであったサプライチェーンの問題が再燃する可能性も十分にあります。
10年債利回りは1.67%から1.36%程度まで下がりましたので、株式を下支えすると見込まれます。
しかし、ハイパーグロースでかなり売り圧力が強いです。これは、デルタ株が流行した時と異なる動きです。これまでは、ウィルスが流行すると『巣ごもり需要』が上昇すると予想できるため、ハイパーグロースが買われていましたが、ここにきて売りが強くなっています。
ハイパーグロースが売られる理由
これまでと違う背景が“2つ”あります。それは、『FRBの方針転換』と『タックスロス・セリング』が始まったという事です。
FRBはこれまで、ハト派よりの発言が多かったため、今回のオミクロン株によってテーパリングが延期されると思っていたが、市場の予想を裏腹に、パウエル議長の『テーパリングを加速する』というタカ派の意見を表明しました。
この発言は市場のサプライズとなり、インフレの後退を予測され、“原油” と “金”は更に売られました。
また、10年債券の利回り上昇を受けて、既に売られていたハイパーグロースが、タックスロス・セリングの影響で更に売り込まれています。タックスロス・セリングについては関連記事に詳細リンクを貼ります。
オミクロン株について
オミクロン株は、コロナウィルスが発見され『パンデミック』に認定された時のように市場全体が暴落するかというと、可能性は少ないと思います。
理由としては、原型となるワクチンが既にある事が大きいです。オミクロン株へは既にあるワクチンを少し改良するだけで対応する事が出来るため、比較的短期間でワクチンが完成します。0→1は大変ですが、1→5は比較的簡単です。
先日、モデルナの社長が、来年3月にもオミクロン株へ対応したワクチンを開発できることを明言しています。
他にも、ファイザー製ワクチンの接種によって、オミクロン株は重篤化を防ぐ効果があり、改良は時期尚早との記事もあります。
現在は、オミクロン株が高齢者でも重篤になるかは判明していませんが、市場は警戒し過ぎではないかと思っています。今後、我々投資家が注視すべきはFRBの動向その一点のみです。
まとめ
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共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
関連記事
ハイパーグロースが売られる『タックスロス・セリング』について解説しています。
世界各国が石油備蓄放出について解説しています。
一番有名な”アノマリー”について解説しています。
S&P500に採用されている銘柄の決算概要についてはFactsetで確認できます。
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2人の子をもつ30代サラリーマンであり、ホワイト企業へ就職するも配属される部門は特異点となるブラックとなる悪運の持ち主。
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